テストケース(カルマン渦列)のシミュレーション
(可視化ツールとして断面図と流線を選択)。

はじめに

ここでは、Flowsquare+の基本的な使い方を、予めソフトウェアに同梱されている入力ファイルで実行できるテストケースを使って説明します。テストケースでは、工学的に重要なカルマン渦列と呼ばれる流体現象のシミュレーションを実施します。

初めての流体数値解析

ダウンロードされた圧縮ファイルには、Flowsquare+実行ファイルと、動作確認用ケースを実行するための入力ファイルが入っています。ご利用のPCで初めてFlowsquare+をお使いになる際は、以下の動作確認を行ってください。

1.ファイルの確認

まず、圧縮ファイルを全て展開し、展開したFSPフォルダ (FSP以外の名前への変更不可) に以下のファイルが存在することを確認します。
  • FSP
    • FSP.exe(実行ファイル)
    • bcXY01.bmp(入力ファイル;境界条件ファイル)
    • param.txt(入力ファイル;パラメータ・ファイル)

2.ライセンス認証(スキップ可)

FSP.exeをダブルクリックし、Flowsquare+を実行すると、ライセンス・キーの入力画面が現れます。ライセンス認証せずとも、無償のTrialライセンスの下で流体シミュレーションの実行は可能ですので、今回は何も入力せずに[Enter]キーを押して、次へ進みます。

3.プロジェクトの作成

次に現れるプロジェクト名入力画面では、新規または既存のプロジェクト名(半角文字)の入力画面、Flowsquare+の実行モードの選択ボタンが表示されます。実行モードは、入力ファイルの編集・確認に最適なクリエータ・モード(BC Creator)、シミュレーション・モード(Simulation)又は解析モード(Analysis)から選択できます。

  • クリエータ・モード
    パラメータ設定や境界条件画像ファイル編集の試行錯誤に最適なモードです。
  • シミュレーション・モード
    シミュレーションの新規実行や再開に最適なモードです。
  • 解析モード
    一度実行し、シミュレーションの瞬時結果ファイルを出力後、その結果を再度可視化し、検証するのに最適なモードです。

今回は、プロジェクト名を、「test」とし、シミュレーション・モードを選択してください。その後、[Enter]キーを押してください。

プロジェクト名入力画面
プロジェクト名入力画面

新規プロジェクトやクリエータ・モードで実行した場合、下のような画面が現れます。この画面では、用いる入力ファイル(の一つ)を画面内にドラッグ&ドロップすることで、入力ファイルのパスを設定することができます。又は、[Enter]キーを押すと、前回と同じフォルダから、入力ファイルが読み込まれます。

ここで、ドロップするファイルは、FSPフォルダ内か、その傘下のフォルダ内に存在する必要があります。また、全てのFSP内のフォルダ名は半角英数で指定される必要があります。既存のプロジェクトの場合、全ての入力ファイルは、プロジェクト・フォルダから読み込まれます。今回は、FSPフォルダ内のparam.txtを画面にドラッグ&ドロップしてください。

入力ファイルのドロップ画面
入力ファイルのドロップ画面

次に、プロジェクト情報の確認画面が表示されます。確認事項は、

  • 入力したプロジェクト名
    test
  • プロジェクトの新規性
    新規プロジェクト(a new project)、又は
    既存プロジェクト(an existing project
  • 実行モード
    クリエータ・モード(BC Creator)、又は
    シミュレーション・モード(Simulation mode)、又は
    解析モード(Analysis mode
  • FSPフォルダから始まる入力ファイルの相対パス
    FSP/

です。確認後、[Enter]キーを押してください。この段階で、新規プロジェクトの場合は、プロジェクト名と同じ名前のプロジェクト・フォルダがFSPフォルダ内に生成されます。

プロジェクト確認画面(新規プロジェクトの場合)
プロジェクト確認画面(新規プロジェクトの場合)

4.パラメータ・ファイルの読み込み及び編集

プロジェクト・フォルダの新規作成に成功すると、ドロップ画面で設定されたパスからまずparam.txtが読み込まれます。これはパラメータ・ファイルと呼ばれ、シミュレーション条件に関するパラメータを指定するファイルです。パラメータ・ファイルの読み込み画面では、各パラメータを変更することができます。マウス操作のほかにも、[←↑→↓][Page Up][Page Down]キーなどで入力項目の移動やチェックボタンの操作が可能です。[Enter]キーを押すと、パラメータを確定し、次の画面へ進みます。また、[ESC]キーで、最初の画面に戻ります。今回は、特に変更する項目はありませんので、[Enter]キーを押し、次の画面へ進みます。

この段階で、シミュレーション・モードの場合は、編集した入力ファイルがプロジェクト・フォルダのinputフォルダに保存されます。クリエータ・モードの場合は、読み込み元のファイルに編集内容が反映されます。解析モードの場合は、変更内容は保存されません。

パラメータ・ファイルの読み込み画面
パラメータ・ファイルの読み込み画面

5.境界条件ファイルの読み込み

次に示される境界条件の読み込み画面では、[Enter]キーを押すことで、ドロップ画面で設定されたパスから境界条件ファイル(bcで始まるビットマップ画像)が1枚ずつ読み込まれます。各画像は、パラメータ・ファイルで設定したメッシュと共にウィンドウに表示されます。マウスのドラッグ操作で、下図のように3次元空間内の画像配置方向を確認することもできます。また、本画面の右スクロール小画面では、3次元モデル構築に関するストレッチングやシンメトリックなどの構築に関する設定を行うこともできます。最後の画像まで読み込んだ後に[Enter]キーを押すと、境界条件(3次元モデル)の構築が始まります。境界条件画像ファイルの詳しい作成方法は、こちらをご覧ください。今回のテストケースでは、画像は1枚のみですので、一度だけ[Enter]キーを押してください。

各画像読み込み毎に、シミュレーション・モードの場合は、画像がプロジェクト・フォルダのinputフォルダに保存されます。

ドラッグ操作による画像の3次元空間配置表示
ドラッグ操作による画像の3次元空間配置表示

6.構築された境界条件の確認

読み込まれた画像から構築された境界条件(3次元モデル)が表示されます。以下の図は、3次元のケースにおける境界条件確認画面の例です。この画面では、マウスのドラッグ操作で様々なアングルから構築された境界条件を確認できます。構築された境界条件が正しければ、最後にもう一度[Enter]キーを押すと、シミュレーションが開始され、計算結果がリアルタイムで描画されます。

構築された境界条件の確認画面
構築された境界条件の確認画面

7.シミュレーション実行画面

シミュレーションが始まると、流体場の時間発展と並行して、予測された流体場の可視化が行われます。キーボード・マウス操作により、様々な物理量・可視化手法を用いることが可能です。また、パラメータ画面で設定したnfigステップ毎に結果画像が出力され、nfileステップ毎に瞬時場のデータが出力されます。これらの画像及びデータは、プロジェクトフォルダ内のfigs及びdumpフォルダに保存されます。

今回は、ライセンス認証の必要ない無償のTrial(トライアル)ライセンス下でのシミュレーションでしたので、実行毎のシミュレーションは最大300ステップで終了します。しかし、終了時の時間ステップからシミュレーションを繰り返し再スタートすることにより、Trialライセンスにおいても制約なくシミュレーションを続けることも可能です(詳細は、数値解析パラメータ設定参照)。より効率的なシミュレーション実行には、有償ライセンスをご活用ください。

シミュレーション中のデフォルト画面
シミュレーション中の流線表示ツールによる可視化