はじめに

パラメータ・ファイル(param.txt)に保存されているシミュレーションに関する全てのパラメータは、Flowsquare+のインターフェースを通じて設定することが可能です。

本ウェブサイトにおいて紹介されている様々なケース例を参考に、これらの数値を決定しても結構ですが、より適切なシミュレーションのために、それぞれのパラメータの意味を理解することは重要です。以下では、パラメータ・ファイルに記載されている全てのパラメータについて説明します。

各項目に使用単位を記載していますが、基本的に全てのパラメータは、SI単位系で記載します。また、パラメータ名読み方横の[・]内の数字はデフォルト値です。param.txtで指定しない場合で本パラメータが有効な場合、本値が適用されます。また、param.txtに現れるパラメータの順番に決まりはありません。記載のされていないパラメータのうち、実施するシミュレーションに有効なものには、デフォルト値が適用されます。

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param.txt内のパラメータの説明

補足事項:以下の説明で、名前の後にのついているパラメータについては、入力パラメータとして数値ではなく、「-」(ハイフン)を入力すると、当該物理量は当該境界条件上では拘束されず、基礎方程式の解がそのまま用いられます。[2018R2以降]

  1. cmode [シーモード][0]
    シミュレーションモード。ラジオボタンにより選択。
    1. 流体解析モード(密度一定の液体、及び気体用)
    2. 熱流体解析モード(温度変動のある理想気体を仮定)
  2. parallel[パラレル][0]
    並列レベル。ラジオボタンにより選択。0:並列無し、1:レベル低、2:レベル中、3:レベル高
    1. レベル低:並列数=max(1, maxThreadsAvail / 4)
    2. レベル中:並列数=max(1, maxThreadsAvail / 2)
    3. レベル高:並列数=maxThreadsAvail
      *maxThreadsAvail:システムで決定される最大並列数
  3. domx[ドム・エックス][1024]
    シミュレーション・ウィンドウの暫定横幅サイズ(ピクセル)。推奨は、1600ピクセル以上。
  4. nx[エヌ・エックス][100]
    x方向格子点数。格子点数は、計算領域の縦横比などに関係なく設定できる。
  5. ny[エヌ・ワイ][100]
    y方向格子点数。格子点数は、計算領域の縦横比などに関係なく設定できる。
  6. nz[エヌ・ゼット][100]
    z方向格子点数。格子点数は、計算領域の縦横比などに関係なく設定できる。2次元シミュレーションの場合はnz=1を設定。
  7. lx[エル・エックス][1.0]
    x方向領域物理サイズ (m)。描画される計算領域アスペクト比は、本サイズに基づく。
  8. ly[エル・ワイ][1.0]
    y方向領域物理サイズ (m)。描画される計算領域アスペクト比は、本サイズに基づく。
  9. lz[エル・ゼット][1.0]
    z方向領域物理サイズ (m)。描画される計算領域アスペクト比は、本サイズに基づく。
  10. sts[エス・ティー・エス][0]
    シミュレーション開始時のタイムステップ。全ての新規シミュレーションは0ステップから開始される。シミュレーションの再スタートの場合は、stsで指定する(0ではない)タイムステップからのシミュレーション再開となるが、本タイムステップにおいて前回のシミュレーションで、瞬時場ファイルが出力されていることが必要。nfile参照。
  11. latts[ラット・ティー・エス][300]
    シミュレーション終了時のタイムステップ。
  12. cfl[シー・エフ・エル][0.1]
    シミュレーション中の時間ステップ幅(Δt)を決定する際に用いるクーラン条件。計算中、計算領域内の最大cflを監視し、最大cfl数がparam.txt内の本cflになるようにΔtを動的に決定。したがって、Δtは時刻により異なる。多くの場合、cfl=0.2~0.3が最適。
  13. nfil[エヌ・フィル][0]
    解析に数値不安定性が出た際に用いる空間フィルタの適用頻度。使用しない場合は、0を指定する(規定値)。nfil>0を設定すると、nfilタイムステップに1度、空間フィルタが適用される。
  14. wfil[ダブル・フィル][0.0]
    上記nfilで指定する空間フィルタの重み(0.0≤wfil≤1.0)。生の値をqraw、フィルタ済みの値をqfilとすると、重みづけされる値は、q = wfil * qfil + (1 - wfil) * qrawと計算される。通常は使用しない。
  15. peps[ピー・イー・ピー・エス][1.0e-3]
    ポアソン方程式に関する収束計算の収束条件(presWに対する相対誤差)。収束計算は、pepsに達していなくても、以下のloopmaxに達すると終了するので注意。
  16. loopmax[ループ・マックス][100]
    ポアソン方程式に関する収束計算の最大繰り返し計算数。収束計算は、loopmaxに達すると無条件で終了する。
  17. peridir[ペリ・ディー・アイ・アール][0]
    周期境界条件の方向。ラジオボタンにより選択。
    1. 周期境界無し
    2. x方向周期境界
    3. y方向周期境界
    4. z方向周期境界
  18. presW[プレス・ダブル][1.0e+5]
    White(ホワイト)。境界条件ファイル(bcで始まるビットマップ・ファイル)にて指定される、計算領域内の白の領域における初期圧力 (Pa)。実質的には、本圧力が領域全体の初期圧力となる。1気圧は、101325 (Pa)、約1.0e+5 (Pa)。
  19. uinW[ユー・イン・ダブル][0.0]
    White(ホワイト)。境界条件ファイルにて指定される、計算領域内の白の領域における初期x方向速度成分 (m/s)。
  20. vinW[ブイ・イン・ダブル][0.0]
    White(ホワイト)。境界条件ファイルにて指定される、計算領域内の白の領域における初期y方向速度成分 (m/s)。
  21. winW[ダブル・イン・ダブル][0.0]
    White(ホワイト)。境界条件ファイルにて指定される、計算領域内の白の領域における初期z方向速度成分 (m/s)。
  22. rhoW[ロー・ダブル][1.0]
    White(ホワイト)。境界条件ファイルにて指定される、計算領域内の白の領域における初期密度 (kg/m3)。常温、常圧の空気の密度は、1.2 (kg/m3)。cmode=0(流体解析モード)の時のみ有効で、本密度が領域内の流体密度となる。
  23. tempW[テンプ・ダブル][300.0]
    White(ホワイト)。境界条件ファイルにて指定される、計算領域内の白の領域における初期温度 (K)。cmode=1(熱流体解析モード)の時のみ有効。
    *温度の単位は(K; ケルビン)。
  24. massfrW[マスフラ・ダブル][0.0][2018R2以降]
    White(ホワイト)。境界条件ファイルにて指定される、計算領域内の白の領域における物質の初期質量分率 (Mass Fraction)。質量分率は0から1の間の値をとり、物質の濃度は、密度×質量分率で計算できる。
  25. uinB *[ユー・イン・ビー][0.0]
    Blue(ブルー)。境界条件画像ファイルで指定する、青色(流入)境界条件に適用されるx方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、青色領域は個体壁として取り扱われる。
  26. vinB *[ブイ・イン・ビー][0.0]
    Blue(ブルー)。境界条件画像ファイルで指定する、青色(流入)境界条件に適用されるy方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、青色領域は個体壁として取り扱われる。
  27. winB *[ダブル・イン・ビー][0.0]
    Blue(ブルー)。境界条件画像ファイルで指定する、青色(流入)境界条件に適用されるz方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、青色領域は個体壁として取り扱われる。
  28. tempB *[テンプ・ビー][300.0]
    Blue(ブルー)。境界条件画像ファイルで指定する、青色(流入)境界条件に適用される温度度 (K)。0を指定すると、断熱条件(青色境界における熱流束がゼロ)が適用される。cmode=1(熱流体解析モード)の時のみ有効。
  29. massfrB *[マスフラ・ビー][0.0]
    Blue(ブルー)。境界条件ファイルにて指定する、青色(流入)境界条件に適用される物質の質量分率 (Mass Fraction)。質量分率は0から1の間の値をとり、物質の濃度は、密度×質量分率で計算できる。
  30. uinR *[ユー・イン・アール][0.0]
    Red(レッド)。境界条件画像ファイルで指定する、赤色(流入)境界条件に適用されるx方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、赤色領域は個体壁として取り扱われる。
  31. vinR *[ブイ・イン・アール][0.0]
    Red(レッド)。境界条件画像ファイルで指定する、赤色(流入)境界条件に適用されるy方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、赤色領域は個体壁として取り扱われる。
  32. winR *[ダブル・イン・アール][0.0]
    Red(レッド)。境界条件画像ファイルで指定する、赤色(流入)境界条件に適用されるz方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、赤色領域は個体壁として取り扱われる。
  33. tempR *[テンプ・アール][300.0]
    Red(レッド)。境界条件画像ファイルで指定する、赤色(流入)境界条件に適用される温度度 (K)。0を指定すると、断熱条件(赤色境界における熱流束がゼロ)が適用される。cmode=1(熱流体解析モード)の時のみ有効。
  34. massfrR *[マスフラ・アール][0.0][2018R2以降]
    Red(レッド)。境界条件ファイルにて指定する、赤色(流入)境界条件に適用される物質の質量分率 (Mass Fraction)。質量分率は0から1の間の値をとり、物質の濃度は、密度×質量分率で計算できる。
  35. uinG *[ユー・インー・ジー][0.0]
    Green(グリーン)。境界条件画像ファイルで指定する、緑色(流入)境界条件に適用されるx方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、緑色領域は個体壁として取り扱われる。また、緑色(流入)境界からは流線及びトレーサー粒子は発生しない。
  36. vinG *[ブイ・インー・ジー][0.0]
    Green(グリーン)。境界条件画像ファイルで指定する、緑色(流入)境界条件に適用されるy方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、緑色領域は個体壁として取り扱われる。また、緑色(流入)境界からは流線及びトレーサー粒子は発生しない。
  37. winG *[ダブル・インー・ジー][0.0]
    Green(グリーン)。境界条件画像ファイルで指定する、緑色(流入)境界条件に適用されるz方向速度成分 (m/s)。全x, y, z方向速度成分をゼロとすると、緑色領域は個体壁として取り扱われる。また、緑色(流入)境界からは流線及びトレーサー粒子は発生しない。
  38. tempG *[テンプ・ジー][300.0]
    Green(グリーン)。境界条件画像ファイルで指定する、緑色(流入)境界条件に適用される温度度 (K)。0を指定すると、断熱条件(緑色境界における熱流束がゼロ)が適用される。cmode=1(熱流体解析モード)の時のみ有効。
  39. massfrG *[マスフラ・ジー][0.0][2018R2以降]
    Green(グリーン)。境界条件ファイルにて指定する、緑色(流入)境界条件に適用される物質の質量分率 (Mass Fraction)。質量分率は0から1の間の値をとり、物質の濃度は、密度×質量分率で計算できる。
  40. tempWallK[テンプ・ウォール・ケイ][300.0]
    黒色(プリセット・カラー)で指定する壁境界における個体壁温度 (K)。0を指定すると、断熱条件(壁における熱流束がゼロ)が適用される。cmode=1(熱流体解析モード)の時のみ有効。
  41. tempWall[テンプ・ウォール][300.0]
    プリセット・カラー以外の色で指定する壁境界における個体壁温度 (K)。0を指定すると、断熱条件(壁における熱流束がゼロ)が適用される。cmode=1(熱流体解析モード)の時のみ有効。
  42. mu[ミュー][1.0e-5]
    流体の粘性係数 (Pa*s)。現状のFlowsquare+では、温度依存性は考慮しない。常温・常圧において、空気はmu=1.8E-5 (Pa*s)、水はmu=1.0E-3 (Pa*s)。
  43. Pr[ピー・アール][0.7]
    流体のプラントル数(Prandtl number)。通常は0.7程度の値をとる。cmode=1(熱流体解析モード)の時のみ有効。
  44. Sc[エス・シー][1.0][2018R2以降]
    流体のシュミット数(Schmidt number)。通常は1.0程度の値をとる。上記のパラメータ項目であるmassfr#(#はワイルドカード)を用い、物質の質量分率を考慮するときのみ有効。
  45. Cs[シー・エス][0.17][2018R2以降]
    Smagorinskyモデル定数。解像度以下の乱流の効果をモデル化する際に必要な定数。通常は0.17程度の値をとる。
  46. ScT[エス・シー・ティー][0.7][2018R2以降]
    乱流シュミット数。解像度以下の乱流による温度場・物質場の混合の効果をモデル化する際に必要な定数。通常は0.7程度の値をとる。物質の質量分率や温度場の輸送をシミュレーションするときのみ有効。
  47. nfig[エヌ・フィグ][1000]
    シミュレーション描画画面の画像出力頻度。nfig>0を指定すると、nfigタイムステップごとに画像を出力する。出力された画像は、プロジェクト・フォルダ内のfigsフォルダにタイムステップから始まるファイル名で保存される。頻繁に保存しすぎると、計算速度に影響が大きく出るので注意。
  48. nfile[エヌ・ファイル][1000]
    シミュレーションの瞬時結果ファイル出力頻度。nfile>0を指定すると、nfileタイムステップごとに瞬時の結果を出力する。出力された画像は、プロジェクト・フォルダ内のdumpフォルダにタイムステップから始まるフォルダ名で保存される。また、保存したタイムステップから、シミュレーションの再スタートや、解析モードにおける実行が可能。頻繁に保存しすぎると、計算速度に影響が大きく出るので注意。
  49. ndiv[エヌ・ディブ][4]
    速度ベクトル、トレーサー粒子、流線などの表示に用いられる格子点数間隔。ndiv格子点ごとに1つのベクトル、粒子(初期位置)、流線が表示される。
  50. lagnum[ラグ・ナム][100]
    トレーサー粒子の最大個数。
  51. lagsize[ラグ・サイズ][0.2]
    トレーサー粒子の格子表示サイズに対する相対サイズ
  52. gfx[ジー・エフ・エックス][0.0]
    x方向外力 (m/s2)。cmode=1(熱流体解析モード)でのみ有効。
  53. gfy[ジー・エフ・ワイ][0.0]
    y方向外力 (m/s2)。下向きの重力の場合、gfy=-9.8 (m/s2)。cmode=1(熱流体解析モード)でのみ有効。