無料で使えて手軽な流体シミュレーション・ソフトウェア
CADモデル利用例
1.はじめに
本チュートリアルでは、Flowsquare+に同梱されているデフォルトケースにCADで設計されるSTLモデルを追加した系のシミュレーションを実施します。
ここで紹介するシミュレーション実行に必要な全ての入力ファイルは、以下からダウンロードできます。
入力ファイル
また、本シミュレーションは、一般的なIntel COREi7搭載のノートパソコン上で、最大並列数(parallel)を用いて、1000ステップ5秒程度の計算速度です。
2.計算対象・境界条件
計算条件や境界条件の多くは、『Flowsquare+の基本的な使い方』で用いたデフォルト・ケースと同様です。しかし、本ケースでは、以下のような変更を行います。
- 熱流体シミュレーション(元々は、流体シミュレーション)
- 境界条件としてSTLモデル(球状の物体でbc.stlというファイル名)を追加
下図のような境界条件設定画像ファイルのbcXY0.bmpと、今回用いるCADモデルを用いると、下図のような計算領域が構築されます。
3.計算パラメータの設定
以下は、本シミュレーションにおいて特に大事なパラメータについての説明です。一般的な計算パラメータの説明は、こちらをご覧ください。
- cmode
1の熱流体解析モード(温度変動のある理想気体を仮定)
- uinB
青色で指定される流入境界のX方向速度は、10m/s.
- tempW
初期流体温度は、300K
- tempB及びtemWall
青色境界及び非プリセット色で指定される壁面温度は、断熱条件
- tempWallSTL
STLモデルで構成される部品の温度は、400K
- unitSTL, xOffstSTL, yOffstSTL, zOffstSTL
CAD (STL) モデルの単位・位置パラメータは、STLモデル編集画面にて設定。
4.シミュレーション結果
以下は、瞬時の温度場の結果です。もちろん、STLモデル編集画面にて、STLモデルを様々な位置に移動し、シミュレーションを実施することで、モデル位置の熱流体場への影響をシミュレーションすることも可能です。