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高温物体のある室内換気(2次元)

1.計算対象

本チュートリアルでは、高温物体のある2次元的な室内の換気に関するシミュレーションを実施します。ここで紹介するシミュレーション実行に必要な全ての入力ファイルは、以下からダウンロードできます。

入力ファイル

本シミュレーションは、一般的なIntel COREi7搭載のノートパソコン上で、最大並列数(parallel)を用いて、1000ステップ30秒程度の計算速度です。

本シミュレーションで用いる境界条件定義用ビットマップファイル(bcXY0.bmp)を以下にしまします。天井に青色境界で指定される換気口(上向き速度を指定)が設けられ、右側の壁の下方に通気口が設けられています。さらにその右側には、室外の空間が設けられています。これは通気口から自然に流入する流体が、シミュレーションの解である必要があるためです。室内左側には赤色境界で指定される高温物体が設けられています。

本シミュレーションで用いる境界条件定義用ビットマップファイル(bcXY0.bmp)。
本シミュレーションで用いる境界条件定義用ビットマップファイル(bcXY0.bmp)。

 

2.計算パラメータの設定

以下は、本シミュレーションにおいて特に大事なパラメータについての説明です。一般的な計算パラメータの説明は、こちらをご覧ください。

  1. cmode

    1の熱流体解析モード(温度変動のある理想気体を仮定)

  2. lx

    領域のX方向サイズは3.5m。

  3. ly

    領域のY方向サイズは2.1m。

  4. nx、ny、nz

    格子点数は、空間解像度を考慮して決定します。(nx, ny, nz) = (300,180, 1)とし、各方向で同じ格子点間隔を用いています。余裕があれば、空間解像度(格子点数)を変更してシミュレーションを実施し、格子点数がどのように計算時間や解に影響を与えるか見てみるとよいでしょう。

  5. vinB

    プリセット・カラーの青色で指定した流入流速は、上向き1.0m/sです。uinBとwinBはゼロであり、これは既定値であるため指定する必要はありません。

  6. tempW

    初期場の温度は300Kで一定です。

  7. tempB

    プリセット・カラーの青色で指定した境界では、流れてくる流体温度がそのまま流れ出ていくために、”-”を指定します。

  8. tempR

    プリセット・カラーの赤色で指定した境界では、350Kです。また、赤色境界では流速はゼロです(これは既定値のため指定する必要無し)。

  9. tempWallK

    プリセット・カラーの黒色で指定した壁面境界では、0(断熱温度条件)を指定します。


 

3.シミュレーションの実行

上記リンクでダウンロードできる入力ファイルを用い、シミュレーションを開始します。シミュレーションまでの具体的な操作の流れは、こちらをご覧ください。

以下に、温度分布及び速度ベクトルのアニメーションを示します。

温度分布及び速度ベクトル。
温度分布及び速度ベクトル。

 


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