無料で使えて手軽な流体シミュレーション・ソフトウェア
車体周りの流れ(2次元)
1.計算対象
Flowsquare+は、主に3次元流体解析を目的としたシミュレーションソフトですが、従来のFlowsquare同様に流体場に2次元流体の仮定を適用することで、様々な2次元流体シミュレーションも実施可能です。
本チュートリアルでは、2次元的な自動車周りの流れ場のシミュレーションを実施します。ここで紹介するシミュレーション実行に必要な全ての入力ファイルは、以下からダウンロードできます。
入力ファイル
本シミュレーションは、一般的なIntel COREi7搭載のノートパソコン上で、最大並列数(parallel)を用いて、1000ステップ5~10分程度の計算速度です(ただし描画時間を除く)。計算時間は、ページ下の画像のように遷移します。
本シミュレーションで用いる境界条件定義用ビットマップファイル(bcXY0.bmp)を以下に示します。流体は計算領域左から右へ向かって流入しますが、同じ速度で地面及び地面から十分離れた上方の計算領域境界も車と相対的に右向きの速度を有するような境界条件を設定します。
2.計算パラメータの設定
以下は、本シミュレーションにおいて特に大事なパラメータについての説明です。一般的な計算パラメータの説明は、こちらをご覧ください。
- cmode
0の流体解析モード(密度一定の液体、及び気体用)
- lx
領域のX方向サイズは9.0m。
- ly
領域のY方向サイズは4.5m。
- nx、ny、nz
格子点数は、空間解像度を考慮して決定します。(nx, ny, nz) = (512,256, 1)とし、各方向で同じ格子点間隔を用いています。
余裕があれば、空間解像度(格子点数)を変更してシミュレーションを実施し、格子点数がどのように計算時間や解に影響を与えるか見てみるとよいでしょう。
- rhoW
流体密度は、常温常圧の空気の値(1.2 kg/m^3)を使用。
- uinB
プリセット・カラーの青色で指定した流入流速は、20m/s (時速72km/h)。
3.シミュレーションの実行
上記リンクでダウンロードできる入力ファイルを用い、シミュレーションを開始します。シミュレーションまでの具体的な操作の流れは、こちらをご覧ください。
以下の画像は、シミュレーション後に解析モードで読み込み表示された流速ベクトルの瞬時場を示しています。